Yahoo!ニュースコメント欄の非表示機能、導入2ヶ月で216件適用 – 健全化への一歩か

Yahoo!ニュースが2021年10月に導入したコメント欄の非表示機能について、2ヶ月間の運用状況が公表されました1。この機能は、ニュース記事のコメント欄の健全化を目的としており、その効果と影響について注目が集まっています。

非表示機能の概要と適用状況

この機能は、一定以上の投稿数がある記事のコメント欄を対象に、AIが判定した違反コメント数などの基準に基づいて自動で非表示にする仕組みです1。導入から2ヶ月間で、計216件の記事でコメント欄が非表示となり、1日平均で3.5件が対象となりました。これは1日の配信記事の約0.05%に相当します。

対象となった記事の傾向

非表示となった記事の内訳を見ると、テレビ41件、一般紙・通信社47件、海外メディア18件、スポーツ紙・夕刊紙31件、週刊誌42件、ネットメディア37件と、さまざまな媒体・記事に及んでいることがわかります。この結果から、特定のジャンルや媒体に偏ることなく、幅広く適用されていることが伺えます。

有識者の評価と課題

有識者からは、この非表示機能が健全化への一定の有効な手段であるとの評価が得られています。一方で、恣意的な運用にならないよう、非表示の基準を明確にすることなどが前提条件として挙げられています。透明性の確保と公平な運用が、今後の課題となりそうです。

ユーザーの反応と影響

この機能の導入により、一部のユーザーからは表現の自由を制限するものだという批判の声も上がっています。しかし、多くのユーザーは、誹謗中傷や不適切なコメントが減少することを歓迎しているようです。コメント欄が非表示になることで、建設的な議論の場が失われる可能性もあり、その影響を注視する必要があります。

今後の展望

Yahoo!ニュースのコメント欄は、2007年から提供されており、ニュースに関する多様な考えを共有する場として機能してきました。非表示機能の導入は、この場をより健全に保つための新たな試みと言えます。今後は、AIの判定精度の向上や、ユーザーからのフィードバックを反映させるなど、さらなる改善が期待されます。インターネット上の言論空間の在り方について、社会全体で議論を深めていく必要があるでしょう。

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